リフォームで見積もりを依頼すると「想像していた金額と違うな」ということは多々あります。
- 思っていたよりも安すぎる
- 思っていたよりも高すぎる
どちらにせよ、業者なりの意図があってその金額の見積書を提出しているわけです。
この記事では、なぜ安すぎる見積もりや高すぎる見積もりが出されるのか、業者の意図と依頼するリスクについてご紹介させていただきます。
この記事の目次
安すぎる見積もりはリスクがある:
想像よりも安い見積りをもらったらうれしいですよね。
安くリフォームができるに越したことはないので当然です。
しかし、安易にその業者に依頼してしまうと後悔してしまうかもしれません。
なぜなら、仕事を取るために “わざと” 安くしているからです。
- 正規の工事手間を省いている
- あとから追加費用を請求される
本当に損得なしで運営しているリフォーム業者もまれにいますが、安すぎる見積もりを提出する業者の9割方は、上記に該当するといえます。
注意が必要ですね。
正規の工事手間を省いている:
費用を抑えた見積もりを出そうと思うとき、一番手っ取り早いのは、本来必要な工事手間を丸ごと省いてしまうというものです。
『格安の材料を使う』や『材料の数を減らす』などもありますが、落とせる金額はたかが知れています。
- 下地処理+2度塗りが基本の外壁塗装で下地処理をしない
- クロスリフォームなのにパテ処理をしない
- 漏水によるリフォームなのに下地を交換しない
などなどですね。
工事手間を省くということは、いわゆる手抜き工事をするということ。
見積もりは安ければいいというわけではありません。
手抜き工事は仕上がりを見ても分からない:
手抜き工事のたちが悪いところは仕上がり自体は通常の施工と何ら変わりのないところです。
上記の例でも下地に関係するものばかりですよね?
仕上がりが悪いとお施主さんからも指摘されますから、見えないところで手間を省くというわけですね。
当然ですが、手間を省いた分だけ劣化も早いので、すぐにリフォームをしないといけないということになってしまいますよ。
あとから追加費用を請求される:
見積もりを依頼して「この工務店は他よりもかなり安いから依頼しよう!」というのはわりと危険信号です。
なぜなら、ほぼ間違いなく追加費用を請求されるから。
リフォームの相場というのは大方決まっていますので、その相場よりも外れているのであれば、業者側は意図的に見積もり項目を省いているということです。
リフォームの相場といっても、ここではあなたの家のリフォームをする場合の相場であることに注意しましょう。
リフォーム内容はご家庭ごとに千差万別なので、一概に決まりきった相場というのはありません。
ただし、同じ内容で見積もり依頼をすると単価などはおおよそ決まっていますので、一定の金額(相場)で見積もりが出されるということです。
施工自体はしっかりしているので、見積もりをしていなかった分をあとから追加費用として請求するわけですね。
すでに施工しているので断れない:
「なんで最初から正規の見積もりを出さないの?」と思うかもしれないですが、それはより確実に工事を請けるためです。
やはり安い見積もりというのは魅力に感じますので、依頼されやすいんですよね。
また、業者側も「追加費用がかかっても断られないだろう」ということは分かってやっています。
このような業者は、本来であればその都度言うべき追加のことを施工が終わったタイミングで持ち出してくることが多いので、施工してもらってる分、断れないというわけです。
「結局高くついた」と泣く泣く支払いをしている方は多いですよ。
高すぎる見積もりを提示する理由:
「わざわざ高い見積書をだしてどうするの?」と思う方も多いかもしれません。
確かに高い見積もりの場合、仕事を請けれなくなる確率が高くなりますが、業者側からすれば、それで万々歳ということです。
安すぎる見積もりにしろ、高すぎる見積もりにしろ、狙ってしているものなので、あえてその業者に依頼すると失敗しやすいということは押さえておきましょう。
工事を請けたくない:
工事を請けたくない理由は大きく2つに分かれます。
- 業者の都合で請けたくない
- 施主に問題があって請けたくない
どちらにせよ、業者側から「請けません」というと角が立つので、わざと金額を高くして断ってもらうように仕向けるというイメージです。
業者都合で請けたくない場合:
仕事を請けたくないと考えられる理由は何点かあります。
- 業者の手数が足りず工期が守れない
- 決算期前で売り上げ調整をしている
- あきらかに利益が出ない
理由はそれぞれですが、「その仕事を請けたくない、請ける必要がない」というときは、断られるように金額を調整するということがよく行われます。
- 業者側:請けたくないから高くした
- 施主側:高いから依頼しなかった
リフォーム業者も何でもかんでも依頼に答えるというわけではありませんので、上記のような調整をしているというわけです。
施主側に問題がある場合も:
施主側に問題があるというのは、
- 何かにつけて値引きを要求する
- 優柔不断で決めきれない
- クレームになりそうな雰囲気がある
などなど。
『さわらぬ神にたたりなし』ならぬ『さわらぬ施主に被害なし』です。
営利目的である以上、わざわざ地雷を踏むようなことはしませんよね。
上記のような場合もわざと断られるように仕向けたりします。
相場が分かれば最良の業者に依頼できる:
上記でご紹介させていただいた見積もりが安すぎる、高すぎるという問題は相場を知っていれば対策できることとなります。
業者は意図があって見積もり金額を操作しているわけですから、それを見破るためには相場を知らなければならないということですね。
そのリフォーム費用相場はどうやって知ればいいのか。
これは単純で、複数業者に相見積もりを依頼することで解決します。

まとめ:
安すぎる見積もりや高すぎる見積もりが出されるのか、業者の意図と依頼するリスクについてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
リフォームは、単にあなたが依頼したらどの業者でも快諾してくれるというわけではありません。
- リフォーム業者の思惑
- あなたの希望・理想
両者の利害が一致してはじめて成立するものなのです。
リフォームを依頼する前に、「こんな見積もりを出されることもあるんだな」と参考にしていただければと思います。
参考記事:
上記で相見積もりについての解説記事をご紹介していますが、手っ取り早く相見積もりを依頼したいという方は下記記事を合わせてどうぞ。
現役の現場監督として、リフォーム会社に勤務する私がおすすめできる、『一括見積もり比較サービス』についてご紹介しています。
